単鳳環頭大刀柄頭
たんほうかんとうたちつかがしら
概要
1901(明治34)年に、倉敷市真備町箭田に所在する箭田大塚古墳の発掘調査が行われ、その時の様子が、『備中国吉備郡笹田邸大塚記録』にまとめられている。これに付された「古墳発見品説明書」には「剣頭柄 玉含単龍形 貳」(註)との記載があり、当該環頭大刀2点がこれにあたると思われる。同書には、東京帝国大学の八木装三郎らが古墳の外形観察や横穴式石室の略測を行ったことに加え、遺物の出土位置や解説なども記録されている。その後、当該単鳳環頭大刀2点を含む他の副葬品類について、吉備寺が所蔵するようになった経緯については明らかでないが、これらの記録から1901年の発掘調査で出土したものとしてまず間違いない。なお、この時に出土した副葬品のうち玉類、目釘などの一部は東京国立博物館が所蔵している。