万国全図
ばんこくぜんず
概要
イタリア人宣教師ジュリオ・アレニ(艾儒略)が著した漢訳世界地理書『職方外紀』(1623年刊)は、寛永7年(1630)に禁書とされましたが、18世紀に一時解禁されて流布し、世界地理に興味を抱く人々の必読書となりました。
江戸後期の洋風画家である石川大浪と親しかった地理学者・山村才助は、寛政8年(1796)に『職方外紀』所載の地名にラテン語とオランダ語を対照記入した『外紀西語考』を著しています。本図は、『職方外紀』に載る「万国全図」と同図。アフリカ南端(喜望峰)には、大浪が号とした「大浪山」の文字がみえます。
【古地図】