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興福寺鎮壇具 金銅大盤

こうふくじちんだんぐ こんどうだいばん

概要

興福寺鎮壇具 金銅大盤

こうふくじちんだんぐ こんどうだいばん

金工 / 奈良 / 奈良県

出土地:奈良市興福寺中金堂須弥壇下出土

奈良時代・8世紀

銅鋳造、鍍金

1個

国宝

 鎮壇具(ちんだんぐ)とは、寺院などを建てるときに、土地の神を鎮めるために捧げられたものです。お堂や塔が長く安泰であることを願って、建物の基壇(きだん)の下に納められました。今も、家の新築の際に地鎮祭(じちんさい)を行うのと同じです。
 ここに展示されているのは、奈良・興福寺中金堂の基壇から明治7年(1874)に出土した鎮壇具です。様々なものがありますが、実はこれはほんの一部にすぎません。このときに出土した鎮壇具の総数は、30数種、1400点にも及びます。その後、明治17年(1884)に、再び基壇から銀鋺や玉類などが発見され、こちらは興福寺の所蔵となりました。
 奈良時代以前の寺院の鎮壇具は、川原寺塔、東大寺の大仏殿などからも発見されていますが、これほど多彩で大量の例はほかにありません。
 発見されたものには、金塊、砂金や延べ金(のべきん)などの貴金属、水晶や琥珀(こはく)、瑪瑙(めのう)などの貴石類、和同開珎、開元通宝などの貨幣がありました。
 貴重な金属、石、そしてお金を捧げることによって、土地の神様から土地を譲り受けるという考え方があったものと思われます。
 さらに、金銅や銀の鋺(わん)、盤(ばん)、匙(さじ)、鏡などの器物も多く含まれています。

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キーワード

興福寺 / 鎮壇 / 奈良 / 金堂

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