壺
つぼ
概要
この土器は、貯蔵用の壺です。本格的な水田稲作が始まる弥生時代になると、人々の食生活は米を中心にしたものに変わり、土器にも変化が起こりました。煮炊きをする甕(かめ)、貯蔵のための壺、盛り付け用の鉢や高坏(たかつき)といった用途別の器が生まれたのです。
この壺は、伊勢湾岸地域に流行した、弥生時代後期を代表するものです。大きく広い口に、胴の部分は下膨れの形をした堂々とした壺です。白みを帯びた土器の表面は、赤い彩色によって塗り分けられています。壺の肩には、ヘラで山形の文様や連続した点を打ったような文様がほどこされています。やわらかく洗練された形と文様、そして彩色がうまく調和し、壺の美しさを引き立てています。このことから、ギリシャのクノッソス宮殿から出土した土器の優美さにも匹敵するとして、パレススタイル(宮廷様式)ともいわれています。
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