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青森県櫛引遺跡

あおもりけんくしひきいせきしゅつどひん

概要

青森県櫛引遺跡

あおもりけんくしひきいせきしゅつどひん

考古資料 / 縄文 / 東北 / 青森県

青森県

縄文草創期

一括

青森県八戸市大字根城字東構35-1

重文指定年月日:20230627
国宝指定年月日:
登録年月日:

八戸市

国宝・重要文化財(美術品)

 青森県八戸市の西郊、馬淵川右岸の段丘上に立地する開地遺跡から出土した、縄文時代草創期の出土品である。本件はこのうち、第1号竪穴住居跡および第1号土坑からまとまって出土した一括、全83点である。
 第1号土坑の坑底付近から出土した特徴的な深鉢形土器は、口縁部の山形状小突起や刻み、2種類の縄文原体を用いることで羽状構成をなす文様、三段に屈曲する形状、緩く丸みを帯びた底部など、その特徴が明瞭に観察できる。細かな破片が多数接合されているが、遺存状態は良好で約九割が遺存している。また、共伴する土器片の中には、口縁部の上面観が隅丸方形を示す資料が含まれ、この時期の特徴をよく表している。
石器は、削器4点のほか、石鏃、石核が各1点で構成されている。
 以上、縄文時代草創期においては全形を窺い知ることができる土器は稀少であり、本件は完形に近い遺存状態の個体を含む遺構出土の一括として、その学術的価値は高い。

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