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三代目沢村宗十郎の大星由良之助

さんだいめさわむらそうじゅうろう おおぼしゆらのすけ

概要

三代目沢村宗十郎の大星由良之助

さんだいめさわむらそうじゅうろう おおぼしゆらのすけ

絵画 / 江戸

歌川豊国筆

江戸時代・寛政8年(1796)

大判 錦絵

35.1×24.3cm

1枚

歌川豊国が描いた歌舞伎役者の浮世絵版画です。三代目沢村宗十郎が、「仮名手本忠臣蔵」に登場する、大石内蔵助(おおいしくらのすけ)をモデルにした大星由良之助(おおぼしゆらのすけ)を演じています。
これは、「仮名手本忠臣蔵」の四段目、城明け渡しの場面ではないかといわれています。大星由良之助が、かたく口を結び、名残惜しそうに、しかし決意の感じられるまなざしで空をにらみつけています。
本来は立ち姿を描くのが得意な歌川豊国ですが、ライバルであった東洲斎写楽の大首絵を意識したのか、大胆なアップで役者を描いています。写楽が描いた同じ役者の絵を見ても、目の形など特徴を捉えた似顔絵であることが分かります。
見どころは、手で彩色をしているところです。白目の中の青い部分、鼻筋、頭頂部、もみあげから顎の青い剃りあとなど、うっすらとぼかしたように、丁寧に彩色がされています。大量生産できる浮世絵版画ですが、このようにちょっとスペシャルな仕上げをする特別制作の豪華版もあったのですね。

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キーワード

忠臣蔵 / 描く / 沢村 / 豊国

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