黒楽茶碗 銘 かのこ斑
くろらくちゃわん まだら
概要
この茶碗は茶の湯の席で使われたものです。
千利休が自身の好みの茶碗を焼き物師であった長次郎(ちょうじろう)に作らせたのが楽茶碗の始まりです。
楽茶碗は京都で取れた柔らかい土を使用し、ろくろを使わずに手で成形していることが特徴です。胴の部分にはくぼみがあり、手に吸い付くような味わい深さがあります。
今回ご紹介する作品は長次郎から続く楽家四代、一入(いちにゅう・1640~96)作の黒楽茶碗です。長次郎に始まる黒楽はその名の通り真っ黒に作られるのですが、この茶碗は黒い釉薬(ゆうやく)の上に赤がまだらに表れています。これは朱釉(しゅぐすり)とよばれるもので、この製法は三代道入(どうにゅう)に始まり、一入によって完成されました。黒い背景に朱がまだらに見える様子を鹿の背のまだら模様に見立てて、「鹿の子(かのこ)斑(まだら)」という銘がつけられたと言われています。他にも一入の作品の特徴として、口部のすぼまりや全体に締まった形、小ぶりの高台などがあげられます。
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