吉野神宮 裏門及び透塀(裏門)
よしのじんぐう うらもんおよびすきべい(うらもん)
概要
吉野神宮は、吉野山の北部に位置し、同地に吉野朝廷を構えた後醍醐天皇を祀る神社として明治中期に創建された。大正末から昭和初年にかけて整備された境内は三つに区画され、本殿に向かって地盤面を高める配置は巧みで、建物を接続してできた複雑な屋根構成は豊かな社頭景観をつくる。細部意匠には、近代的な創意が認められ、意匠的に優秀でる。内務省神社局の直営に係る、近代日本に相応しい神社建築を追求した角南隆が設計した、最初期の神社として歴史的にも重要である。