『千代の友』第三号
概要
『千代の友』第三号
明治32年12月20日印刷,同年12月25日発行/1899年
紙・冊子・印刷(モノクロ)
縦19.3cm×横13.2cm×厚さ0.1cm
1冊(24頁)
富山県高岡市古城1-5
資料番号 1-03-171
高岡市蔵(高岡市立博物館保管)
列車時刻表を主とした内容の冊子である。定価3銭。
表紙には第二号とあるが、1頁目には第三号と記載されており、印刷ミスと思われる。
表紙は特別広告と銘打って大阪市の武田武助という人物による「謹賀新年」から始まる新年の挨拶文が掲載されており、正月らしく松の樹、竹の葉、梅の花が描かれ、他には兎のような動物の顔を持つ郵便配達員とポスト、電線、線路、蒸気機関車が描かれている。裏表紙には中央に草花とリボンをモチーフとした、ひし形の繊細な装飾が描かれており、紙面の隅には印刷年月日、発行年月日、発行者、価格の記載がある。
内容は、明治天皇や皇室に関するもの、年数早見表、クイズ形式の懸賞、郵便規則、印紙税法、様々な鉄道会社の時刻表や運賃などが掲載されている。
また、当時の北陸本線(米原-富山間上下線)の時刻表も掲載されている。
資料状態は、全体的にヤケており、折れ(冊子を縦に二つ折りにしていたと思われる)、破れ、シミ、虫食い、経年劣化により一部糊の剥がれた頁があるものの、比較的良好である。
【北陸本線(ほくりくほんせん)】
米原―直江津間353.8kmを結ぶJR西日本の鉄道幹線。県内には19駅が設置されている。明治31年(1889)11月に金沢から高岡まで、翌年には富山まで開通する。富山以東はやや遅れて、泊までが明治43年(1910)、直江津まで全通したのは大正2年(1913)だった。県内6市6町を東西に結ぶ交通の大動脈であり、沿線人口は約76万人に達する(平成2年(1990))。開業以来約100年以上にわたり本県の産業活動や県民生活に大きく貢献してきた。昭和38年(1963)1月の三八豪雪では全面運休の日が続き、旅客・貨物輸送に莫大な被害を受けた。昭和44年(1969)には完全複線・電化が完了し、鉄道の近代化・高速化が図られた。県内区間には上・下各普通50本、特急・急行42本が運行されている(平成5年(1993))。石動―越中宮崎間の1日平均乗車人員は5万9012人(平成3年(1991))。
沿線市町は平成の合併で7市2町(小矢部・高岡・射水・富山・滑川・魚津・黒部市、入善・朝日町)になり、沿線人口は約88万9000人(平成23年(2011))。県内区間には上・下各普通56本,特急42本が運行されている(平成24年(2012))。石動―越中宮崎間の1日平均乗車人員は4万2412人(平成23年(2011))。
※参考資料
・HP「富山大百科事典 電子版」(平成28年8月3日アクセス)