嵐
概要
大正8(1919)年の夏も黒田は鎌倉の別荘で過ごしているが、9月の初旬から《叢》という作品を描きはじめている。《叢》は庭の雑草の繁みを描いたものであるが、丹念に筆が加えられている。日記の9月15日の条に「午後3時過ヨリ雑草ヲ描ク 又風ノ模様面白ク板寸一図ヲ作ル」を記されているが、後半の部の一図がこの作品であろう。風になびく草の葉の動きにひかれ、即写したものらしく生動感にみちた筆勢である。
大正8(1919)年の夏も黒田は鎌倉の別荘で過ごしているが、9月の初旬から《叢》という作品を描きはじめている。《叢》は庭の雑草の繁みを描いたものであるが、丹念に筆が加えられている。日記の9月15日の条に「午後3時過ヨリ雑草ヲ描ク 又風ノ模様面白ク板寸一図ヲ作ル」を記されているが、後半の部の一図がこの作品であろう。風になびく草の葉の動きにひかれ、即写したものらしく生動感にみちた筆勢である。
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