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福島県・大沼郡昭和村

国指定文化財(重要有形民俗文化財)会津のからむし生産用具及び製品大沼郡昭和村大字下中津川字中島652

会津のからむし生産用具及び製品

この資料は、カラムシの栽培に用いられた用具類と、その製品である糸と布や着物などを収集したものである。畑に肥料を入れるための用具から、カラムシを刈り取り繊維を取り出すための用具、からむしで布を織る用具、製品である夏着上衣まで広く収集されている。本州で唯一製品としてのからむしの栽培が行われている当該地域における生産の様子をよく示すものである。

国指定文化財(史跡名勝天然記念物)駒止湿原南会津郡南会津町、大沼郡昭和村

駒止湿原

 福島県大沼郡と南会津郡との郡境に接した分水嶺地域に散在している湿原で、その代表的なものは水無谷地・白樺谷地・大谷地の3湿原からなっている。これらの湿原は標高約1,100メートルのブナ林地帯にあり、いずれも、渓流の源頭の平低地に成立した谷湿原状の高層湿原である。泥炭層の厚さは150センチに達するところもあり、湿原の成立がかなり古い時代に遡ることは明らかである。
 水無谷地は3湿原のうち最も原始性を示し、ブナの原生林中にあり、イボミズゴケが優占し、場所によってはヒメミズゴケやワタスゲも繁茂している。白樺谷地は同じく谷頭の低凹地に発達した高層湿原で、水無谷地と同様ミズゴケが密生し、ワタスゲ・ヌマガヤ・ミズギク・ツルコケモモ・ハイイヌツゲが多い。大谷地には、上記2湿原と共通のもののほかキンコウカ・ミツバオウレンなど高山性湿原植物やニッコウキスゲ・リュウキンカなどが生育している。これら3湿原は谷湿原として代表的であり、また、この地域で低層湿原から高層湿原まで各発達段階がみられ学術上の価値が高い。