世界遺産と無形文化遺産
西芳寺
さいほうじ
主情報
- 記載物件名
- 西芳寺
解説
西芳寺は 731年に開かれた寺を、1339年夢窓疎石が禅宗寺院として復興したものである。 復興当初は、平地部に二層の楼閣瑠璃殿をはじめ、いくつかの庭園建築を持つ池庭、山腹に洪隠山とよばれる枯山水石組と座禅堂指東庵、山頂の展望地点に縮遠亭が建てられていた。自然地形を利用し、石庭や建物に彩られた庭園は華やかな風景を呈していたと伝えられている。 1469年の兵火で建物は失われたが、庭園は夢窓疎石が整備した地割と石組が全て苔に覆われながら保持されており、荒廃した後の姿も名園と評価されている。 建築と庭園との一体化、確実な手法の石組、眺望という視点等をとりいれた前代までと異なる形式の庭園であり、鹿苑寺庭園、慈照寺庭園をはじめ後世の庭園に大きな影響を与えた日本庭園史上重要な位置を占めるものである。 西芳寺はこの西芳寺庭園が特別名勝に指定されているのに加え、16世紀末に茶亭として建てられた湘南亭(本家、待合及び廊下)が重要文化財建造物に指定されている。