世界遺産と無形文化遺産
熊野那智大社
くまのなちたいしゃ
主情報
- 記載物件名
- 熊野那智大社
解説
那智山の中腹、標高約500mの地点にあり、遠く太平洋上からも見ることができる那智大滝に対する原始の自然崇拝を祭祀の起源とする神社である。熊野三山の一つとして、主として熊野十二所権現を祀るほか、那智大滝を神格化した「飛瀧権現」を併せて祀っている。 熊野那智大社社殿は、1853年に再建されたものである。しかし、1299年に描かれた絵画によると、谷を挟んで那智大滝を拝することができるように配置された形式はほとんど変わっていないことが明らかである。当初、神殿は信仰の起源をなした那智大滝の下にあり、古代に現社地に遷座して以来行われている「那智の火祭」は、滝を表す高さ6mの細長い神輿を大松明の炎で浄めるもので、和歌山県の無形民俗文化財に指定されている。