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富士山域(山頂の信仰遺跡群、大宮・村山口登山道、須山口登山道、須走口登山道、吉田口登山道、北口本宮冨士浅間神社、西湖、精進湖、本栖湖)

主情報

記載物件名
富士山域(山頂の信仰遺跡群、大宮・村山口登山道、須山口登山道、須走口登山道、吉田口登山道、北口本宮冨士浅間神社、西湖、精進湖、本栖湖)

解説

詳細解説

富士山域は、富士山が持つ神聖性の境界の一つである「馬返」より上方の標高約1,500m以上の区域に当たる。それは、顕著な普遍的意義を持つ芸術作品の源泉となった2つの展望地点から、山頂及びその左右への稜線の広がりを望見できる範囲を中心として、富士山の形姿を視認する上で 不足のない範囲を占める。 五合目付近の標高約2,500mの森林限界より上方の区域は、神聖な区域又は人間にとっての他界(死後の世界)であると捉えられ、道者・富士講信者によって「焼山」又は「ハゲ山」と呼ばれてきた。 そのうち、八合目以上(標高約3,200~3,375m以上)の区域については、1779年以降、富士山本宮浅間大社の境内地であるとされてきた。それは、山頂に存在する噴火口(内院)の底部に浅間大神が鎮座するとの考え方に基づき、その底部とほぼ同じ標高に当たる八合目から山頂までの区域が最も神聖性の高い区域と考えられてきたからである。 富士山域には、富士山の『信仰の対象』及び『芸術の源泉』の両側面から顕著な普遍的価値を表す9つの構成要素が含まれる。