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大浦天主堂

おおうらてんしゅどう

主情報

記載物件名
大浦天主堂
写真提供
撮影:池田勉

解説

詳細解説

大浦天主堂は、潜伏キリシタンが新たな信仰の局面を迎える契機となった「信徒発見」の場所である。それは自由に信仰を表明することのできなかった潜伏キリシタンが既存の社会・宗教と共生しつつ自らの信仰を継続することにより育んだ伝統が変容し、終焉を迎える契機となった場所である。大浦天主堂は、19 世紀後半の日本の開国により来日した宣教師が1864 年に建造した教会堂であり、16 世紀に長崎において殉教した日本二十六聖人に捧げられた。献堂の直後、長崎近郊の潜伏キリシタンが密かに訪れ、自分たちの信仰を宣教師に告白した「信徒発見」の舞台である。その後に続く大浦天主堂の宣教師と各地の潜伏キリシタン集落の指導者との接触は、それぞれの集落において新たな信仰の局面をもたらした。