世界遺産と無形文化遺産
墓山古墳
はかやまこふん
主情報
- 記載物件名
- 墓山古墳
- 写真提供
- 羽曳野市教育委員会
解説
詳細解説
古市エリアのほぼ中央の台地上に造られた前方後円墳。東方と南方の低地から仰ぎ見た時に墳丘を大きく感じさせるように、台地の東端に後円部を置き、台地南辺斜面に並行して前方部を西に向けて造られる。濠の周囲には、近接して向墓山古墳、浄元寺山古墳、野中古墳が位置する。
墳丘長は225 m、後円部の高さは20.7 m。古市エリアでは第5位の大きさである。墳丘は3段に築かれ、くびれ部の両側には造り出しが設けられる。後円部の埋葬施設は南北に並んで2基あるとの記録があり、北側の埋葬施設には大型の長持形石棺が採用されているといわれる。
墳丘の周囲には濠が巡り、その外側には幅32 m前後の広い堤が全周する。さらに、堤を周囲から区画する溝も東側と北側の一部で検出されている。墳丘からは円筒埴輪のほか、形象埴輪が出土する。なかでも盾を保持した人物を模した埴輪は、人物を象った埴輪として最も古いもののひとつである。築造時期は中期中葉と考えられている。