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天龍寺

てんりゅうじ

主情報

記載物件名
天龍寺

解説

 嵐山を背景として1255年に造営された離宮を、1339年に禅寺に改めたものである。  三門、仏殿、法堂、方丈を一直線上に並べ、方丈の裏に庭園を造った典型的な禅宗寺院の地割であり、方丈庭園は自然の地形を大きな築山に見立てて作られている。  その後、8度の兵火により主要伽藍は失われたが、夢窓疎石が作庭に携わった天龍寺庭園が残り、特別名勝に指定されている。  滝組竜門瀑、石橋、岩島といった石組を立てたダイナミックでしかも繊細な趣の池庭であり、方丈からの眺めを重視した構成や石組の手法は室町時代以降発展する枯山水庭園に影響を与えている。  園池は北汀から東汀にかけては、作庭後何回か手が加えられており、1983年には護岸石組の修復工事が実施されている。