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永井の大念仏剣舞

ながいのだいねんぶつけんばい

主情報

  • 岩手県
  • 指定年月日:19800128
    保護団体名:永井大念仏剣舞保存会
    ※本件は令和4年11月30日に「風流踊」の一つとしてユネスコ無形文化遺産代表一覧表に記載されている。
  • 重要無形民俗文化財

解説

 東北地方の岩手・宮城県には、けんばい(剣舞)と呼ばれる踊りが伝えられ、その芸態によって、鬼剣舞・雛子【ひなこ】剣舞・念仏剣舞・大念仏などと呼ばれている。都南村永井に伝承されるものは、供養念仏の一種である大念仏剣舞である。
 踊は、歩き太鼓で練り込み、門口で庭讃【ぼ】めの回向【えこう】をしたあと、庭まきで順まわりの輪になり、入羽【いりは】・中羽【なかは】・引羽【ひきは】と称してそれぞれ各曲を踊り、次いで笠振り・廻り胴・礼踊の芸能次第で進行する。
 大念仏剣舞は、円形の大きな台の中央に塔をつけた大笠を振るのが特色であり、また、入羽と中羽の頭には必ず「南無阿弥陀仏」の名号【みようごう】を歌にして唱える。念仏の風流芸としての特色を濃厚に持ち、念仏唄としてもすぐれたものを持っていて、芸能史の資料としての価値が高い。