世界遺産と無形文化遺産
京都祇園祭の山鉾行事
きょうとぎおんまつりのやまほこぎょうじ
主情報
- 2016年 ユネスコ 無形文化遺産保護条約 「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に「山・鉾・屋台行事」として登録(2009年「京都祇園祭の山鉾行事」として記載)
- 保護団体:公益財団法人祇園祭山鉾連合会
- 重要無形民俗文化財(風俗慣習:祭礼(信仰))昭和54年2月3日指定
解説
京都祇園祭の山鉾行事は京都市東山区祇園に祀られる八坂神社の祭りに行われる行事で、夏に発生しやすい疫病を除けることを祈願して行われる。1,000年近く前から始まったとされ、14世紀から15世紀には山形に松等の常緑樹を挿した舁山や屋根の上に真木がそびえる鉾等が出る祭りとしての形が整い、16世紀末頃には京都の町衆の富と心意気を示すように豪華絢爛な織物などを幕として懸け、錺金具や彫り物などにも凝るようになった。
この行事は巡行の順番を決めるくじ取りや山・鉾建て、宵山、32基の山鉾による巡行など多彩な行事が行われ、それらの行事が町中(ちょうじゅう)と呼ばれる組織によって運営されているなどの特色が見られる。我が国の夏祭りの発生や変遷を知る上で欠かすことのできない祭礼である。