吉田家住宅(埼玉県比企郡小川町)
よしだけじゅうたく
概要
小川町は、関東平野の西端に接する比企丘陵に位置し、古くから養蚕と製紙で知られている。吉田家はこの地の農家である。
主屋は寄棟造、茅葺、間取りは当初、広い土間と板間、および二室の座敷から構成されており、関東地方における古い農家の典型的な形式であった。現在は田の字形に改造されている。
この建物は、座敷の上に養蚕用の二階が作ってあり、この二階がある側面の屋根の軒先が切りあげられている。養蚕の影響が家の造りにあらわれた最も早い例として注目される。また大きな改造がなく、建築当初から現在にいたる間取りの変遷もよくわかる。