犠首饕餮〓竜文方罍〈図形文字一/〉
ぎしゅとうてつきりゅうもんほうらい
概要
前者と同様の方罍であるが、低い圜台のあること、顕著ではないが稜飾のある点が異なっている。蓋の内側と頸部内側に図形文字が款されている。
以上の四器はいずれも殷代青銅器の典型的なもので、根津美術館の二器は河南省安陽候家荘の出土と伝え、修理を経てはいるが稀にみる優品である。また図形文字の表わされている点でも貴重である。白鶴美術館の二器は出土地の伝承は欠くが、製作精緻な上に保存状態は完全に近く、この種青銅器の尤である。