吉野の樽丸製作技術
よしののたるまるせいさくぎじゅつ
概要
吉野の樽丸製作技術は、吉野杉から酒樽の側板であるクレを作り、それをマルワと呼ばれる竹の輪に一定量詰め込むまでの技術である。樽丸とはこの一定量のクレを詰め込んだものをいう。
この技術は、灘や伊丹などにおける酒造りで使われる酒樽の側板を供給するために、江戸時代中期に始まったとされ、最盛期には、樽丸に最適な木材を生産するのが吉野林業の目標とされ、吉野林業は樽丸林業とも呼ばれた。
樽丸の製作は、タマギリ、オワリ、コワリ、ケズリ、クレホシ、マルマキという6工程からなり、ハニシャクと呼ぶ鋸やオワリボウチョウ、ヘギボウチョウ、ハラアテなどといった特殊な用具が巧みに使われる。
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