高松塚古墳出土品
たかまつづかこふんしゅつどひん
概要
極彩色で彩られた絢爛たる装飾古墳の石室内から発見された一括遺物である。すでに盗掘されており、副葬品の全貌をうかがい知ることができないが、出土した主要な遺物には、葡萄唐草文【ぶどうからくさもん】と〓猊【さんげい】(獅子)、角獣をモチーフとした直径一六・八センチの海獣葡萄鏡(本誌48年11月号原色口絵参照)をはじめ、御物【ごもつ】と同じような銀荘唐様大刀の金具類、ガラス製小玉、漆塗の木棺を飾った径一〇・八センチの透し彫り金銅製金具などに優れたものがあり、壁画とともに貴重な文化遺産である。