修羅/梃子棒/大阪府三ツ塚古墳出土
しゅら/てこぼう/おおさかふみつづかこふんしゅつど
概要
本件は、大阪府藤井寺市三ツ塚古墳の周濠底から出土した大小二点の修羅と梃子棒である。
修羅とは、大石や木材等を運ぶ橇であり、本件の修羅は二点ともV字形の二股橇状を呈する。梃子棒は修羅を引く際に用いたと推測される。
修羅(大)は全長8.8メートルという大型品である。アカガシの巨木の二股部分を利用して一木で造り出し、全体を丁寧に加工している。頭部と脚部には孔があけられており、修羅を引く綱を通したと考えられる。修羅(小)はクヌギの二股部分を利用し、小型で加工も粗い。梃子棒はアカガシ製の丸木の棒である。