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概要

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三岸節子  (1905-1999)

みぎしせつこ

昭和12年/1937年

油彩・キャンバス

60.0×72.5cm

七彩会第2回展(1937)出品
1934(昭和9)年、夫の好太郎が急逝。波乱の多い結婚生活であったが、節子は、その画家としての才能を誰よりも尊敬し認めていた。本作品では、北海道出身の夫を偲んでか、アイヌの民族衣装のような着物をまとった人物が黒い紐を両手に掲げ、踊るように集う様子を幻想的なフォルムと色使いで表現している。小さな顔に表情はなく、血のように広がる赤いもやと濃い影が、不穏な感じを強めている。3人の子供を抱えた作者は、母として画家として強く生きていく決心をするが、戦争の足音が近づく時代、不安な気持は拭えなかったのではないだろうか。シュールレアリスム風の幻想的な表現の中に、当時の作者の心情も垣間見える。初期の画風を知る上で貴重な作品である。

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キーワード

節子 / 三岸 / せつこ / 作者

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