小原の鹿踊(鹿面) おばらのしかおどり(しかめん)

有形民俗文化財 / 江戸 / 愛媛県 

江戸時代/寛政5(1793)年
立体
高さ58.3cm×幅53.7cm×奥行34.5cm
5点
愛媛県西予市宇和町卯之町4-11-2
小原地区蔵(愛媛県歴史文化博物館寄託)

鹿踊の分布する南予地方は江戸時代には宇和島藩、吉田藩に属していた。藩主はともに伊達家であり、東北地方と宇和島、吉田藩領内の歴史をつなぐ文化財である。慶長20(1615)年、伊達秀宗が入部した際に鹿踊がもたらされたかどうかは証明する史料がないので不明であるが、少なくとも慶安2(1649)年には宇和島城下に伝播していたことが最近の研究で推定されている。愛媛県における鹿踊の初出文献は西予市宇和町小原の「清家日記」(宇和先哲記念館保管)であり、江戸時代中期の宝暦5(1755)年に宇和島城下から習ったと記されている。また、小原には五ツ鹿踊の古面が保存されており、平成21年に面の内側の墨書銘から愛媛県内最古の鹿面であることが確認された。その鹿面には「寛政五丑八月拵」と記され、寛政5(1793)年に宇和島の職人によって制作されたことが判明し、それまで最古とされていた西予市城川町下相の鹿面(宇和島城下裡町の森田屋礒右衛門の作)の嘉永4(1851)年より半世紀以上も古い面であることが判明した。このように、南予地方の鹿踊を通して東北地方の文化との交流、伝播や歴史性を考えることが可能であり、最古の鹿面は県内のみならず日本列島の民俗文化を考察する上でも貴重な文化財といえる。

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