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ヘラクレス立像

へらくれすりゅうぞう

概要

ヘラクレス立像

へらくれすりゅうぞう

考古資料 / その他アジア

出土地:イラク、ハトラ出土

パルティア時代・1~2世紀

石灰岩

高88

1軀

ヘラクレスはギリシア神話の英雄神です。この作品は、頭にディアデマと呼ばれる冠を巻き、右手にはこん棒を、左手には盃を持ち、腕にはライオンの毛皮をぶら下げた、典型的なヘラクレス像です。この像が出土したハトラは、現在のイラク北部に位置する城塞都市です。1世紀から3世紀にはアルサケス朝パルティア王国の支配下にあり、ローマ帝国に対する軍事的な拠点となりました。シルクロードのキャラバンが集まる都市でもあったことから、メソポタミアの伝統に加え、地中海方面やイランの美術の影響が入り混じった建築や彫像が発掘されています。ハトラで発掘された彫像の多くはイラク北部モースルの博物館に所蔵されていましたが、2015年に同地域を支配したイスラム過激派組織によって破壊されました。このヘラクレス像は、1970年に東京国立博物館とイラク政府考古総局との間で行われた資料交換によって現地から贈られたもので、ハトラの国際的な文化を語る貴重な資料となっています。

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キーワード

イラク / ヘラクレス / シュメル / Iraq

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