阿蘭陀人之図
おらんだじんのず
概要
阿蘭陀人之図
おらんだじんのず
江戸時代/1740年代
木版筆彩
43.5 ×32.4
1面
「長崎桜町 針屋」
来歴:大槻磐水家→新村出→池長孟→1951市立神戸美術館→1965市立南蛮美術館→1982神戸市立博物館
参考文献:
・板橋区立美術館『長崎版画と異国の面影』図録 2017
・神戸市立博物館特別展『コレクションの精華』図録 2008
カピタンに日笠をさしかける従者(くろぼう)、ガラス製ゴブレットとフラスコボトルを載せた盆をささげ持つ下級船員(またろす)を描く木版画。日蘭貿易の窓口だった港町・長崎。そこを訪れた人々に、お土産として人気だったのが、この種の「長崎版画」でした。本図は長崎版画の中でも最初期に属するもので、長崎桜町の針屋という版元から出版されました。現在までに知られる針屋の作品は「唐船之図」「阿蘭陀人之図」「大清人」の3点のみ(いずれも当館蔵)です。墨摺の上にわずかな手彩色を加えた素朴な趣で、長崎版画の原点とも言うべき作品です。
【長崎ゆかりの近世絵画】