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しゃく

概要

しゃく

金工

朝鮮・朝鮮時代 18~19世紀

銅 鋳造

高19.2 長16.8 最大幅10.2

1口

 爵をかたどった祭器。3本の長く扁平な脚を伴う円筒型の胴部には、中央に沈線が2条めぐり、上辺に湾曲した流とよばれる注口と尾がほぼ同じ長さで作り出される。爵は、古代中国を代表する青銅器の一種で、特に殷時代から周時代にかけて盛行した。酒を入れて火のそばに置いて温め、注ぎ口から杯などに注いだ盛酒器と考えられる。秦・漢時代以降、青銅製の祭器・礼器の製作は途絶えたものの、周時代を理想とする儒教の儀式、特に孔子や儒教の先哲たちを祀る儀式である釈奠の際の祭器として重視された。朝鮮半島では高麗時代には中国からさまざまな文化がもたらされるなかで儒教も取り入れられ、特に朝鮮時代に入ってからは社会にひろく浸透した。本品も、当時行われた儒教の祭儀において用いられた朝鮮半島製の倣古銅器のひとつである。

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