山水図屏風 さんすいずびょうぶ

絵画 / 安土・桃山  江戸 

狩野山楽筆
安土桃山~江戸時代・17世紀
紙本墨画金泥引
各155.7×172.7
2曲1隻

 山奥の風景を墨で描いた屏風です。画面向かって右側に高い山や大きな岩が、画面中央から左にかけて水辺が広がり、2艘(そう)の舟が浮かんでいます。水辺の奥の木々は霞んでいて、辺りは霧に包まれているようです。左の舟を曳いている人たちは雨具を身に着けていますので、雨が降っているのかもしれません。もう一つの舟は、山奥から川を下ってきたのでしょうか、刈り取った柴をうず高く積んでいて、この先が深い山の中であることを示しています。
 右下に目を移すと、後ろを振り返りながら山道を下ってくる人物が見えます。身分の高い人物を先導しているようです。この道は、岩山の奥に見える楼閣に続く道。とすれば、その人物は世間から離れ楼閣に隠れ住んでいるのか、はたまたその楼閣を訪ねた客人でしょう。
 中国の身分の高い人々の間では、世俗を離れ、山奥で詩を詠みながら静かに暮らすことに対する強い憧れがあり、このような山水図が多く描かれました。その影響を受けて、日本でも室町時代以降盛んに山水図が描かれ、禅宗の寺院や、武家屋敷を飾りました。この絵は、右上の落款(らっかん)から、狩野山楽(かのうさんらく)(1559~1635)のものとされています。右上から左下へ、対角線上に岩や水辺を配置した安定した構図と、近くの水辺や道、中ほどの岩山、遠くの山々と、広がりを感じさせながらもまとまった遠近感は、狩野派の山水図の特徴をよく表しています。

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