上野家住宅(山梨県山梨市東) 表門
うえのけじゅうたく(やまなしけんやまなししひがし) おもてもん
概要
甲府盆地の東部に位置。土塁や堀を廻らせた内囲(うちかこい)と外囲(そとかこい)からなる中世在郷(ざいごう)武家住宅の系譜を受け継ぐ屋敷構えが良好に残る。主屋は、側柱(がわばしら)より内側の柱を高くした「下屋造(げやづくり)」をはじめとして古い構造の形式を残し、建設は21世紀前期まで遡ると考えられる。全国的にみても屈指の古さを誇る大型民家である。明治時代に改修された主屋の座敷や、再建の土蔵も質が良く、優れた近代和風住宅としても評価できる。近世から近代にかけての古絵図や、文献史料が豊富に残り、屋敷構えや、主屋の改修過程を把握できることも意義深い。