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東京都
国指定文化財(重要文化財)旧小菅刑務所庁舎東京都葛飾区小菅1丁目19番1
東京拘置所内に位置する刑務所庁舎。関東大震災の後、司法省技師の蒲原重雄が設計を担い、昭和4年に竣工した。行刑思想の転換を反映し、庁舎の正面を塀外に現すことで、外部に開かれた刑務所庁舎を実現した。水平に広がりをみせる鉄筋コンクリート造の駆体は中央に塔屋が屹立し、翼を広げた鳥を想起させる外観。直線や折線、台形、逆台形など幾何学的な意匠で構成された内外装を含め、同時代の建築において傑出した独創性を示す。夭折した蒲原の希少な作品であり、大正末から昭和初期に流行し、自由な造形表現を目指した、我が国における表現主義建築の掉尾を飾る建築として重要である。
国指定文化財(重要文化財)旧岩淵水門東京都北区志茂5丁目地先
荒川と隅田川の分岐点に設けられた水門。内務省東京土木出張所の青山士が設計を担当し、大正5年に着工、同13年に竣工した。全長約62メートルを測る本体には通船路を含め5門の鋼製引上扉が開き、両脇には袖壁が取り付く。躯体全体に鉄筋コンクリートを用いた先駆的な水門であり、特に基礎は、浄水を注いだ井筒状の基礎と分厚い床版を併用して堅固に築く。関東大震災等に耐え、首都東京を水害から守り続けた頑強なつくりは大正期における河川構造物の技術的達成度を示す。近代有数の治水工事である荒川下流改修工事の要となる施設として近代治水史上、価値が高い。
国指定文化財(国宝・重要文化財(美術品))木造如来立像(法隆寺献納)東京都台東区上野公園13-9
国指定文化財(登録有形文化財(建造物))小久保家住宅主屋東京都新島村本村四丁目526
本村中心部に位置する漁家の主屋。敷地北寄りに南面して建つ寄棟造石葺で棟中央に煙出を設ける。側廻りをコーガ石積、東半南を土間、北を板間、西半は田の字に部屋を配し、座敷に床と仏壇を備える。瓦状に加工した石葺など新島の伝統的民家の特徴をよく残す。