古武井熔鉱炉跡
こぶいようこうろあと
概要
・古武井川とその支流であるムサノ沢にはさまれた低位段丘上に位置し、高炉主体を含むマウンドと安山岩の切石で組まれた基段および水車水路が現存しています。マウンド及び水路を除き附近一帯は私有耕作地です。
・この高炉は箱舘奉行が附近海岸に豊富に産する砂鉄を用いて大砲を鋳造するため幕府の許可を得て箱舘奉行支配蘭学者武田斐三郎に命じて築造させ安政年間完成をみましたが1回の試作に失敗し、そのまま放置されてしまったものです。
・昭和39年の発掘調査により、高炉の全体実測が行なわれ台座、通風溝など石組の1部残されており一度火を入れたことが明らかとなりましたが主要部分が破壊されています。また引続き昭和40年に附近6ヶ所に散在する木炭散布地を調査しました。
・この熔鉱炉跡は我が国最初の高炉の試みの一つとして重要なものです。