財賀寺 本堂内厨子
ざいがじ ほんどうないずし
概要
財賀寺は真言宗の古刹で、中世の遺構としては金剛力士像一対を安置する仁王門と、本堂内厨子が現存する。
仁王門は、最初、楼門として計画されたが、二階を造らず、柱上にのる三手先の縁腰組の上に寄棟造の屋根をかけ、一重の門として現在にいたっている。
本堂内厨子は、桁行一間、梁間一間で宝形造のやや規模の大きな厨子で、禅宗様によっている。
仁王門は柱、斗組、梁など当初部材の残存状況がよく、中世らしい堂々とした造りである。厨子は端正な禅宗様になる優品であって、ともにこの地方の中世建築の技法を知るうえで貴重である。