大元舞
おおもとまい
概要
これは島根県邑智郡、那賀郡、江津市に伝承されている神楽で、邑智郡を中心とする十数箇所にある大元神社の式年祭(五年あるいは七年、若しくは十三年に一度)に行われる。現在は氏神の拝殿か民家の座敷を斎場として舞われるが、大元神は普段は藪や森などに小祠として祭られていて、もとは祭礼には仮設の神楽殿を設けて行われた。
採り物舞、神能などが組み合わされ、四十数番もの曲目がある。もと神職が舞ったが、明治以後の神職演舞禁止令により、主として採り物舞は神職が舞い、神能はその土地の人たちが舞うようになった。出雲神楽の一つで、所により今でも藁蛇による託宣を得ており、貴重なものである。神職の舞には「太鼓口」「潮抜」「剣舞」「御座」「天蓋引」「綱貫」「御綱祭」の曲があり、神能には「岩戸」「五竜王」「塵輪」「八咫」「刹面」「弓八幡」などがある。
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国指定文化財等データベース(文化庁)