高千穂の夜神楽
たかちほのよかぐら
概要
毎年冬季に高千穂地方の各地区で行なう神楽で、地区の民家で輪番制で神楽宿がきめられ、民家のオモテの間を神庭として神籬を設けて飾りつけ、三十三番の神楽を夜通し催している。
素面の採物の舞と面をかけた神能とで構成され、深夜には神楽セリ唄をうたう若者による神楽セリがある。神楽は神の降臨を祈り、土地をきよめ、次に火の神、水の神、山の神、五穀の神、海の神などを祭り、つづいて岩戸開き、柴上げなど神々に対する感謝の舞、最後に「雲下」(くもおろし)で内注連をとり払い、すべてを終了する。
神楽を舞う人の資格は特別にはなく、各地区ごとに一般の男子が神楽を伝承している。
採物の舞と神能による神楽は全国に多数あるが、それらの中で、よく整い、民俗と一体となって伝承され、地域的特色を示すものとして価値がある。
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国指定文化財等データベース(文化庁)