能生白山神社の海上信仰資料
のうはくさんじんじゃのかいじょうしんこうしりょう
概要
新潟県の旧能生町一帯は、江戸時代以来廻船業を営む者が多く、能生の白山神社は、古くから海上信仰の尊崇を集めていた。
この資料は、白山神社に奉納された船絵馬と船額からなる。船絵馬は、主に北前船と呼ばれるベザイ造りの廻船の航海安全を祈願して奉納されたもので、宝暦2(1752)年から明治16(1883)年までの絵馬が数量的にまとまっている。
特に、江戸中期の西廻り航路発達期にあたる宝暦年間(1751~1764)から寛政年間(1789~1801)の船絵馬が含まれていることは、その残存例が稀であり貴重である。また、明和3(1776)年に奉納された船絵馬は、北前船発達以前の「はがせ船」にあたるものとされる。