法皇山横穴古墳
ほうおうざんよこあなこふん
概要
凝灰岩質ノ丘陵ヲ穿チテ多數ノ石室ヲ作リタルモノニシテ其ノ形式ハ玄室ノ前面ニ一個若クハ二個ノ前室ヲ備ヘ又二個若クハ三個ノ石室ヲ横ニ連絡スル構造ナリ本邦ニ於ケル横穴古墳トシテ特種ノ形式ニ屬ス
S53-06-031法皇山横穴群(旧名称 法皇山横穴古墳).txt: 本横穴群は、大正10年に上田三平により調査され、昭和4年12月に史跡に指定されている。昭和40年前後に既指定地に隣接する地で新たな横穴の発見があり、既指定地のものと一連の在り方を示すと考えられるので今回追加指定するものである。
本横穴群は、6世紀後半から7世紀末にかけて法皇山丘陵の凝灰岩質の地山を掘り込んでつくられたもので、玄室は前後2室からなり、アーチ形の天井をもつものが一般的である。古い時期には全長9メートルにおよぶ長大なものが目立ち、終末期には3メートル未満の小形のものが主となる。副葬品には須恵器の他、鉄鏃・ガラス小玉などが認められる。
現在、横穴は77基確認されているが、今回の追加指定する北部地域には11基、南部の地域には12基あり、併せて23基を追加指定するものである。