保国寺庭園
ほうこくじていえん
概要
S50-1-019保国寺庭園.txt: 保国寺本堂裏手に、北東に面する庭園である。正面築山上に三尊石、その下に枯滝の石組を構え、左右の山畔から池辺にわたって多数の石を配し、池中に亀島を置いてある。その石の大半は伊予青石を用いている。
保国寺は古く聖武天皇の勅願寺として創まり、建治年中(1275年頃)禅刹となった後諸伽藍が整備されたが、本庭園は第4世大愚和尚のとき(1430年頃)の築造と推定されている。その後衰微荒廃し、宝暦2年(1725)現在の本堂等が再建された。このとき旧庭の池の北部および東部が建築敷地にあてられたものらしい。しかし、その構成上最も重要な中心部の地割はよく旧態を維持しており、特に傑出した石組には、室町時代特有の手法をみることができ、庭園文化史上価値が高い。