嵌珠金銀錯斜格子文壺
がんしゅきんぎんさくしゃこうしもんこ
概要
肩に獣銜鐶のある長頸壺で、身は四つの横帯で三段に分けている。この横帯には金着せの円い鋲を散らし、その間に渦文を金象嵌してある。各段には帯状の斜格子を施し、帯の交叉するところには前記同様の金鋲を置き、その間には渦文を銀象嵌してある。帯で区切られた内側の方形や三角形の部分は一段盛り上げ、ガラス板がはめてある。このガラス板には目を、さらにその中に小さい目を入れるなど技巧は細緻をきわめている。しかも器体に劣らず華麗である。
本器は河南省洛陽金村の古墓から出土したと伝えるもので、中国戦国時の技巧を駆使した遺品として貴重である。