焼走り熔岩流
やけはしりようがんりゅう
概要
享保四年正月岩手山噴火の際東側の谷口から噴出した熔岩流で、長さ約4キロメートル、末端における幅は1.5キロメートルある。流動性大なる輝石安山岩の半縄状熔岩にして表面に波絞の如き凸凹あり、凸凹にはシラガゴケその他蘚苔、地衣着生し、その形によって「虎形」等の名がある。噴出後、すでに二百余年であるが熔岩流の上端の一小部分を除くの外は未だ樹木を発生せず荒涼たる灰黒色の岩■を現出せる様は稀に見る所である。
熔岩流として代表的であり学術上特に価値が高いものである。