石山寺 三十八所権現社本殿
いしやまでら さんじゅうはっしょごんげんしゃほんでん
概要
石山寺は、大津市内に所在する真言宗寺院で、平安時代建立の本堂を中心とした伽藍をもつ。
室町期創建の御影堂は、慶長期に洗練された外観に整備された。三十八所権現社本殿は慶長7年(1602)の建築で、華麗な彫刻や彩色で装飾され、その拝殿として同時に建てられた蓮如堂とともに、寺院における鎮守社の構成を伝える遺構として貴重である。経蔵を含めたこれらの建物群は、石山寺の独特な伽藍を形成した、慶長期の復興造営の様相を伝える建築物として高い歴史的価値がある。