平田家訓(付、吉田松陰書込)
ひらたかくん(つけたり、よしだしょういんかきこみ)
概要
吉田松陰が実妹に助言を書き添えて贈った書物。松陰は安政の大獄により江戸へ送られる直前の安政6年(1859)5月、この「平田家訓」という教訓書を妹の寿(ひさ)へ贈った。そのさい表紙の裏に、この一冊は女性の教えというわけではないが、人の母ならこの程度は身につけておく必要があるとの旨書き添えた。また、あなたがこれを理解できるなら書物の筆写料は安いものとも述べている。当時21歳であった寿は、小田村伊之助(のちの楫取素彦)と結婚しており、すでに篤太郎という名の男の子をもうけていた。