盨
しゅ
概要
簋(き)の平面形を隅丸の長方形にしつらえたものを盨(しゅ)と呼んでいる。西周後期から春秋時代にかけて作られた。長辺側に簋と同じような両耳がつき、装飾も西周後期の簋と同じスタイルである。やや浅い蓋があり、上部に板状のつまみがついていて、逆さに置くと浅めの皿として使うことができるようになっている。この盨とよく似たものにやや流行時期の遅れる簠(ほ)があって、そちらは四隅が直角で角錐形の器身と蓋がほぼ同じ形を呈している。
坂本コレクション 中国古代青銅器. 奈良国立博物館, 2002, p.46, no.181.