後撰和歌集巻第八断簡〈(白河切)/(五葉半)〉
ごせんわかしゅうまきのだいはちだんかん〈(しらかわぎれ)/(ごようはん)〉
概要
本作品は「白河切」と呼ばれる古筆切で、『後撰和歌集』の断簡である。
伝称筆者は西行(1118~1190)である。「白河切」の多くは掛幅装であるが、本作品は、もと冊子本の断簡を巻子装にしたものである。
本文は、別本系統の『後撰和歌集』で、巻第八の「冬」から冒頭の六首半と「かみなつきしくるゝときそ」に始まる八首を納め、途中一五首半が欠落している。
本作品は、名筆の一つとして書道史上に重要である。また、別本系統『後撰和歌集』の平安時代後期の書写になる古写本として国文学上に価値がある。