漆生古墳群
うるしおこふんぐん
概要
漆生古墳群
うるしおこふんぐん
大分県
狭い丘陵尾根上に並んで4基築造されており、いずれも丘陵地形上の地山岩盤を削り出して築造されたとみられている。出土遺物が乏しく、詳しい築造時期は明確ではない。
北側にある城山古墳は一辺20m程の方形を呈する墳丘形態で、墳頂部に凝灰岩製箱形石棺の棺材が散乱している。大久保1号墳は全長36m程の前方後円墳で、前方部は先端に向けて細く低い特徴の形態である。トレンチ調査により多くの葺石を検出していることから、古墳群では唯一葺石で覆われた古墳であることがわかる。後円部には段築らしい痕跡が検出されているが、主体部については不明である。大久保2号墳は舟形石棺の蓋石が置かれた近世墓地周囲の地形から古墳と想定されるもので、墓地造成の改変により古墳本来の規模・形態は不明であるが、本来は10m強程の円墳または方墳と考えられる。最南端の大久保3号墳は、地形的な高まりによりから古墳の可能性が推定されていた。トレンチ調査により墳頂部に石棺蓋を検出することができ、南北10m程の規模の円墳と考えられる。石棺は板状に加工した凝灰岩製で組合せ式と思われる。
豊後大野市緒方町越生字大久保967・968-1・971・972、字城山1216
豊後大野市指定
指定年月日:20140327
記念物