「女人短歌」創刊号原画
「にょにんたんか」そうかんごうげんが
概要
三岸節子は戦後、女性歌人が結社を超えて集った「女人短歌会」の機関誌「女人短歌」の表紙絵を、40年以上にわたって手がけた。自身、女性画家の地位向上のために創立者のひとりとなって1947(昭和22)年に結成した女流画家協会の活動や思いとつながるものを感じていたのであろう。「女人短歌」の創刊を祝うかのように情熱的でモダンな深紅の花束でその表紙を飾った。若い頃から文学に親しみ、多くの女性文学者と交流してきた作者は、他にも小説や歌集、婦人雑誌や絵本に至るまで多くの本の表紙絵や挿絵を手がけた。本を舞台に、油彩の大作とは異なった多彩な表現やモチーフによる豊かな世界が繰り広げられたのである。多くの文学者からも愛された三岸節子の絵は、好んで本の装丁に用いられた。
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一宮市三岸節子記念美術館