妙壽寺本堂設計図面及び附属資料
みょうじゅじ ほんどう せっけいずめん および ふぞくしりょう
概要
妙壽寺は豊後高田市金谷町に所在する浄土真宗本願寺派の寺院である。
明治35年頃に建立された本堂(国登録有形文化財)には、帝室技芸員・佐々木岩次郎が設計作図した図面及び設計明細書がまとまって現存している。
佐々木は明治~昭和初期にかけて活躍した建築家で、伊東忠太との関わりも深く、伊東と共に各地で設計や監督(例:平安神宮・宮崎神宮など)、古社寺調査等に携わった経歴を持つ。
当時の妙壽寺住職・金谷速水が、真宗大谷派東本願寺を見て、その後、阿弥陀堂を設計した佐々木に妙壽寺本堂再建の設計を依頼したものと伝わる。佐々木は本堂の設計において、東本願寺阿弥陀堂造営の経験を活かして、本山形式に倣う正式な浄土真宗寺院本堂の平面形式を取り入れている。
残された図面から、佐々木は明治32年(1899)より設計着手し、35年(1902)にかけて詳細図などを順次仕上げている。