青井戸茶碗 土岐井戸
あおいどちゃわん ときいど
概要
茶の湯でお茶をいただくのに使われた茶碗です。
この手の茶碗は、朝鮮半島で生活の器としてたくさん作られていたもので、ろくろ目をそのまま残した素朴な風情が魅力です。戦国の武将や千利休(せんのりきゅう)をはじめとする茶人の美意識にかない、井戸茶碗と呼ばれて茶の湯の席で使われるようになりました。
なかでも、この茶碗のように、胴がほぼ直線的に広がり、高台が低く削り出されており、釉が青みをおびて冴えた色調のものを青井戸茶碗といいます。土岐井戸の名は、土岐丹後守が所持したことに由来します。
見どころは、茶碗の裾(すそ)の部分に、釉薬のちぢれによってできた梅花皮(かいらぎ)という白いぶつぶつの文様です。茶の湯の席では、お茶をいただいたあとにひっくり返して、茶碗の底を鑑賞したりします。