鴻池家伝来永楽関係資料 白釉鉄絵茶碗
コウノイケケデンライエイラクカンケイシリョウ ハクユウテツエチャワン
概要
十五世紀から十六世紀頃にかけて、タイのスコータイ窯で焼かれた鉢を模して作った茶碗である。江戸時代後期の名工として名高い、永樂保全(一七九五~一八五四)の作である。宋胡録とは、東南アジアのタイにある窯、スワンカロークが訛ったもので、桃山時代から江戸時代にかけて日本にもたらされたタイ産の鉄絵陶器は、総称してこの名で呼んでいる。保全は織屋沢井家に生まれ、幼少時に大徳寺四三五世大綱宗彦のもとで修行したといわれ、その縁で永楽家の養子となっている。